【ベトナムでの仕事】何度も転職活動に挑戦し、日本とベトナムの架け橋として活躍
【ベトナムで働く! インタビュー】第1回:安永梢さん
長年海外関連の仕事に携わってきた安永さん。ベトナムで転職活動を2度経験し、やりたかった仕事に出合った安永さんに、ベトナムでの仕事や思いを伺いました。
掲載日:
海外で働きたい夢を捨てきれず、何度も海外転職に挑む
- 名前:安永梢(やすなが こずえ)
- 年齢:36歳
- 在住都市:ホーチミン
- 在住歴:4年
- 仕事内容:コンサルティングファーム
大学卒業後、約9年間貿易関係の会社で働きましたが、経験したかった海外駐在の機会に恵まれなかったことがベトナム転職への始まりでした。その後物流会社へ転職し、ベトナム現地法人代表としてホーチミンを任されましたが、諸事情で退社することになってしまいました。
どうしても海外で働きたいという想いを捨てきれず、ホーチミンだけではなく、東南アジア各地で転職活動にトライして、現在のホーチミンのコンサルティングファームへ再就職しました。
最初はたまたまポジションの空きがあっただけですが・・・
最初のベトナム転職では、ポジションの空きがたまたまホーチミンだったこと、ベトナムに友人や前職で取引していた会社が多かったということが理由でした。しかし、ベトナムで生活しているうちに、もっとベトナムでネットワークを作りたい、ベトナムの日系企業の役に立ちたい気持ちが強くなり、2回目の転職もホーチミンのコンサルティングファームを選びました。
2度の海外転職で力になってくれた転職エージェント
物流会社に転職した際、海外就職を特化した実績あるエージェントを選ぶようにと知人にすすめられ、海外の転職に強いエージェントに登録しました。
2度目の転職の希望条件は、日本に本社がある日本法人の海外事業部への転職。駐在経験のなかった私にとって困難な道でしたが、運よく海外勤務のポジションを見つけて紹介してくれました。
ベトナムでの転職活動では、主にホーチミンに支店がある日本のエージェント数社へ登録しました。ベトナムを始め、シンガポール、インドネシア、フィリピン、カンボジアの企業と面接しました。ベトナムでの転職活動は対面の面接でお互いを理解でき、働く環境も実際に見ることができました。そこが、日本で海外転職するときとの大きな違いです。
また、タイミングがよく日本のベトナムへの投資ブームが重なり、日本人を採用したい企業が増えていた時期だったので、世界的にも名前が通るコンサルティングファームへ無資格・未経験から入社することができました。
日本の企業とベトナムの専門家との繋がりを作る仕事
今の仕事は、主に会計・監査・税務などの内地企業への支援、ライセンス取得や新法人設立へのトータルサポートなど、日系企業や日本人を有する外資企業への日本語窓口です。ポジションはJapan Desk Directorで、全日系企業案件の責任者です。
クライアントとベトナム人専門家を繋ぎ、関連当局とのやり取りを中継しながら、クライアントへ説明と改善・解決活動を行います。クライアントのニーズを理解し、どうしたら解決できるかを専門チームと協議しながら、事業を成功へ導くため、リードしていくお仕事です。
仕事の達成感は仲間と分かち合う
ベトナムの暑さに負けないホーチミンの人たちの活気は年々盛り上がりを見せています。ベトナムという国の成長をその国で働く仲間として、共に過ごせる喜びを感じながら働ける環境がとても魅力的ですね。
言葉の壁は努力すればカバーできます。言葉以上に、ベトナムの歴史を知り、風土や慣習を受入れ、“仲間”となる努力を惜しまないことが何より大事ではないかと思っています。会社では自分の能力以上の案件がきた時にはチームのメンバーが助けてくれて、一緒に取り組んでくれます。
仕事の成功をチーム全員が家族のように喜び、評価してくれます。この仲間意識は専門知識ゼロ、専門資格なしの自分にとって最強の武器だと思います。
これからも両国の架け橋として活動を続けたい
現状に満足せず、日系企業やベトナム企業で頑張っている日本の方、ベトナムの方にさらに役立つ仕事をしていきたいと考えています。同時に、ベトナム勤務で培ったものを日本で生かしたいと思っています。
国際交流や海外へ挑戦する企業のために働き、専門的な知識を使って改善策を提案するなどの活動を続けていきたいですね。日本の技術がベトナムへ引き継がれ、2カ国間の親交が深まるように努力したいと思います。
ベトナム転職で気になるポイントを直撃!
ここから先は、これからベトナムへの転職を目指す皆さんが気になるポイントについて回答してもらいました。
急に雇用契約が変わったりすることはありますか?
大手コンサルティングファームは特にですが、統合・合併・買収などが多いです。現地採用で働く方は、自分が所属する企業の投資額や将来性、日本側パートナー企業の姿勢などは十分に確認し、厳重に注意をした方がいいと思います。
現地採用の待遇や手当てがあまり良くないと聞きましたが・・・
労働契約によりますが、一般的に駐在の方のように住居や交通、手当てが保証されているわけではありません。
私の場合は、基本給と売上げに対するコミッション、一時帰国補助、交通費、交際費、電話代、海外医療保険、資格支援制度など、駐在の方に近い形で交渉し、認められました。自分への報酬が高ければもっと仕事に集中できますし、遠慮なく交渉すべきかと思います。
おつりをごまかされるとか、契約が守られないなど、気をつけることはありますか?
海外では当たり前かと思いますが、自分が損をしないように過ごすためには、自分で自分自身を守れるようにする事が重要です。
レシートは支払い前に必ず確認する、給与日に給与が支払われるか、福利厚生は確実に享受できるか、賃貸契約書には偏りはないか、サインは全文理解してからするなど逐一確認しましょう。外国人ですのでベトナムでの裁判は不利になってしまいます。
- 新堂 一世
- 旅好きが高じて14年間勤めた職場を離れ、ベトナムへ。
同地で9年目になる和洋食レストランを夫と共同経営する傍ら、執筆活動とダンスに励む毎日。気晴らしは安く飲めるベトナムのビール、ローカルグルメ、そしてダンス! 地球の歩き方ホーチミンWeb特派員ブログとしても活躍中。
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