帰国後のキャリアはどうなる? 海外転職で大事なのは実績をあげること

海外への転職を考える人の多くは、漠然とではありますが「いずれは日本に戻って再就職しよう」と考えています。とはいえ、海外で働く自分、ましてや帰国してからの自分をイメージするのは難しいもの。

「海外転職でキャリアアップをしたいと考えているのであれば、勢いで転職先を決めるようなことは避けたい」と、「マイナビ転職グローバル」のキャリアアドバイザーは指摘します。

掲載日:2018/06/29

働く男性の画像

「なぜ海外で働きたいのか?」をじっくり考えよう

——— 海外へ転職するだけでもハードルが高いのに、帰国してからのキャリアまではなかなか思いが及ばないと思うのですが……。

帰国後のキャリアにまで思いが及ばないにせよ、「なぜ海外で働きたいのか?」「海外で何をしたいのか?」は求人に応募する前に、しっかり冷静に考えておきましょう。もしそこで「単にキャリアアップをしたいから」という答えに行きつくのであれば、安易に転職先を決めず、まずは将来のキャリアの方向性をじっくり考えることをおすすめします。

——— キャリアの方向性ですか?

どこに軸を置いてキャリアを積んでいくかということです。営業職を極めたいのであれば、海外でも営業の仕事を選択すれば良いですし、転職をきっかけにして、例えば技術者から営業職にキャリアチェンジを図ることもできます。日本に帰国する時も、同じように考えれば良いでしょう。

大切なのは「海外でどんな実績をあげたか」

——— 実際に海外から日本へ戻ってきた人たちは、海外関連の仕事に就けていますか?

海外で仕事をしていても、帰国後、海外にかかわった仕事に就いている人はごく少数であるというのが現状です。企業に話を聞いてみても、「海外に勤務していたというだけでは採用に有利に働くことは少ない」と言います。「海外」はあくまでも、北海道や沖縄と同じように勤務地の一つでしかないからです。

——— そうだとすれば、わざわざ海外に転職する必要はないのかなと思ってしまいます。

企業は「海外で働いていた」だけではなく、「どのような仕事をして、どんな成果をあげたか」という実績を評価し、採用しているのです。もちろん、ベトナムに新しい拠点を作ろうと考えている企業であれば、現地の情報に精通していることや、人脈、現地スタッフのマネジメント経験もプラスにとらえられます。また若い方なら、自ら海外に飛び出した行動力・マインドを評価される場合もあります。

帰国後にアピールできる「実績」を作ろう

——— 海外で働くことに対して、過剰に期待しすぎてはいけないということでしょうか。

少し厳しい言い方になりますが、大前提として、海外勤務をしたからといって劇的なキャリアアップが期待できるわけではありません。繰り返しになりますが、重要なのは「そこで何をしてきたか」です。

営業先を開拓して売り上げを上げた、新しい事業の立ち上げに貢献した、現地スタッフをまとめて効率よく工場を回せたといった実績が、今後のキャリアアップにつながっていきます。そういう実績がある人は、企業からの評価も高いです。

——— 転職する時にアピールできる「実績」を作るということですね。

ベトナムやタイに行くと、25~6歳の人が普通に拠点の立ち上げを担当したり、拠点長などの役職に就いたりしています。日本では、このような大きな仕事を担当するのはいわゆる課長・部長クラスの人。若い人に任せるケースはほとんどありませんから、しっかりアピールしたほうが良いでしょう。

——— お話を聞いていると、海外転職に二の足を踏んでしまいそうです。

相談にいらっしゃる方の中には、最初から目的が明確ではない方もいます。大切なのは、現地で仕事に就いた時に、何が将来のキャリアに役立つのかを意識できるようになることです。

「何が何でも3年間はやりきろう」と割り切って飛び込む方は失敗を恐れませんから、どんどん新しいことにチャレンジして実績を出しています。まずは始めて、問題が起きたら、その課題を粘り強く一つずつつぶして実績をあげる方もいらっしゃいます。最初は目的が明確でなくても、実際に仕事を進めるなかで、「そこで仕事をする意味」や「将来のキャリア」をしっかり意識できるようになれば、帰国後に語れる「実績」を手に入れることができます。

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