【韓国での仕事】実は「興味がなかった韓国」で夢の仕事に出合ったウェブサイト管理人

【韓国で働く! インタビュー】第2回:ケンさん
「海外から情報発信をしたい」という夢を叶えるため、挑戦のしやすさから韓国を選んだというケンさん。韓国での勤務が早15年となったケンさんに、韓国での仕事や生活について話を伺いました。

勤続15年。韓国で積み上げたキャリア

プロフィール
韓国勤務インタビュー02
  • 名前:ケン
  • 年齢:44歳
  • 在住都市:ソウル
  • 在住歴:15年
  • 仕事内容:旅行事業部門の責任者

大学卒業後、旅行パンフレットの制作会社に2年勤務して退職。27歳の時に韓国に語学留学後、日本人向けに旅行情報を発信する現地の企業に就職し、今年で勤続15年目になります。

釜山(ぷさん)で4年勤務した後、ソウルに転勤となり今に至ります。さまざまな業務を経験し、現在は旅行事業部門の責任者を任されています。

「海外から情報発信がしたい!」がキッカケ

もともと旅行に興味があり、学生時代は旅行パンフレットのライターのアルバイトをしていました。卒業後はアルバイト先の制作会社にそのまま就職。

旅行パンフレットのライティングの仕事をしているうちに「海外から旅の情報を伝えられる仕事に挑戦したい!」「海外に行きたい!」という思いが高まっていったんです。

韓国を選んだのは、兄がキッカケ。当時、仕事で韓国と接点があった兄が「言葉が覚えやすいよ」とすすめてくれたんです。語学力にまったく自信がなかったのですが、挑戦してみることにしました。

実は、留学するまで韓国にはそんなに興味を持っていなかったんです。友人に韓国からの留学生もいましたが、何となく「近くて遠い国」というイメージ。兄からの「言葉が覚えやすいよ」という一言で決めた、というのが正直なところでした。

そんなに興味がなかった韓国。そこで夢を叶える仕事と巡り合う

当時27歳でこういう挑戦ができるのも「今しかない」という焦りも強かったので、挑戦のしやすさを優先して選んだのが韓国でした。暮らしてみて、韓国への愛着が深まりました。17年も生活していますしね(笑)。

韓国が好きになった最初のキッカケは、韓国語の勉強がとても面白かったことです。日本語と類似性がある言葉がいくつもあり、それを見つけながら勉強することにハマって。1年後にはかなり話せるようになり、どんどん韓国での生活が好きになっていったんです。

語学学校の卒業が近づいた頃、転職サイトで今の勤務先の求人を見つけました。日本人向けの旅行情報を発信しているウェブサイトの管理人の仕事です。

旅行パンフレットのライティング経験も生かせるピッタリの仕事だと思い、履歴書を送ったところ、採用となり、「海外から旅の情報を伝えられ仕事に挑戦したい!」「海外に行きたい!」という夢が実現しました。

ソウルや釜山の魅力を届けることができる、まさに「やりたいこと」が叶った

今の勤務先は、観光情報サイトを運営する会社。そのほかホテルやオプショナルツアー、エステなど、現地企業から販売依頼されたサービスを商品化して、予約の代行を行っています。

私は、ソウルや釜山に関する観光情報サイトのウェブマスターとして採用されました。初任地は釜山で、ソウルに比べてユーザーは少なかったのですが、ソウルのチームに「負けてたまるか」という気持ちで釜山の魅力をご案内していました。

その後ソウルに異動し、開発業務を任されました。釜山と比べてソウルの方がスピードが早く、文化が溢れているとあらためてソウルの魅力に気付きました。

現在は、旅行事業部門を任されています。直接会社の収益を左右するので、自分の判断が試されますし、結果が出せたときの喜びが仕事のやりがいになります。

仕事中のケンさん
<企画記事を作成するために発泡アルコール飲料の飲み比べをしているケンさんとスタッフ>

韓国から日本を見ることでビジネスチャンスが広がる

韓国に渡り、仕事を得ることもできたので結果「正解」だったと感じています。

また、韓国で生活していると日本に足りない部分、足りている部分が見えてきます。そこから、韓国ではどんな可能性があるか予測することで、今後のビジネスチャンスが広がると思っています。

週末は近所の南山公園へ家族と散歩
<週末は近所の南山公園へ家族と散歩>

韓国転職で気になるポイントを直撃!

ここから先は、これから韓国への転職を目指す皆さんが気になるポイントについて回答してもらいました。

韓国語って日本人にとって本当に簡単?

韓国語は文法が日本語に類似していて、漢字熟語の音読みは音まで日本語に近く、日本人にとっては比較的に習得しやすい言語です。

しかし、発音が難しいので、この克服は永遠の課題かもしれませんが、重要なのは発音ではなく言葉の運用ができること。ハングルがまったくできない人も、1年半もあればビジネスで使えるレベルまで上達します。

日本より物価が安いって本当?

物価に関しては公共交通機関の運賃、光熱費、高速道路代などは日本より安いですが、ここ数年のレートを見ると、日本より高くなった生活必需品もあります。韓国だと割高な日用品などは日本に帰ったときに買っています。

この記事を書いた人
ソウル特派員サムネイル
八田 靖史 (はった やすし)
1999年より韓国に留学し、韓国料理の魅力にどっぷりとハマる。2001年より執筆活動を開始し、地球の歩き方T&Eでソウル関連のセミナーなども開催。最近は講演や、企業のアドバイザー、グルメツアーのプロデュースも行う。著書に『魅力探求!韓国料理』(小学館)、『八田靖史と韓国全土で味わう 絶品!ぶっちぎり108料理』(三五館)ほか多数。ウェブサイト「韓食生活」を運営。2015年より慶尚北道栄州(ヨンジュ)市広報大使。

勤務地を選ぶ

職種を選ぶ