【所属】経理・総務部 【担当】経理・総務・DX推進室 【社歴】10年
『?』な気持ちから『!』に変わっていくのは、一言で快感でした


ー今回登場する3人に共通することはマルチに働いてもらってる方達です。Aくんも経理や総務の通常業務から、新設されたDX推進室にまで携わっているけれど。

Aくん:中小企業あるあるだと思います。世間ではジョブ型で働くことが積極的に取り入れられていく世の中になりそうですが、中小企業では決められた仕事しかしなくていいって思想だと成り立たないような気がします。

ージョブ型という制度だけにすると、いわゆる決められた仕事以外はしなくてもいいんじゃないかっていう極端な思想にもハマりそうかも。

Aくん:そう意味では、何かを頼まれたとしても“それは雇用契約にない業務なので承りかねます。ゴミを捨てる業務は私の仕事ではありませんから”なんて返しが、まかり通る可能性も出てくるわけで…。そんな言葉を社員やパートさんに言う自分だとしたら、想像しただけでも苦笑いものです。

ー何事もオーバーに考えちゃうからね、我々日本人の気質としては。メンバーシップ型という業務形式を生かす働き方ありきで今は考えないと難しいのが現状だよね。それでも試行錯誤で進まくてはならないのが私の仕事なのだけれど…。

Aくん:ちょっと勘違いされたくはないですが、私の場合は社長や他の役員の直轄でお仕事をしていますので、いろいろな仕事に携わることが増えていくのは、その分だけ会社の中枢に入り込む事が出来ているという達成感があります。むしろ多角的に物事を見れるという今の環境は自分は気に入ってます。

ーありがとう。そんなAくんには、昨年4月から新設されたDX(デジタル・トランスフォーメーション)推進室で頑張ってもらっていますが、どうです?

Aくん:初めは何を言いだしのかとかなり戸惑いました。私は別にデジタルに詳しいわけではないのに、なんで抜擢されたのかと。コロナ禍において世間は早くいつもの生活に戻ればいいのに!という空気の中でDX?そもそもDXなんてニュース番組で評論家がドヤ顔で語ってる遠い世界の出来事だと思っていましたから、とにかく“?”しか浮かびませんでした。

ー4月1日に全社員に対して会社方針説明会でDXについて話した時に、みんなも同じ顔してた気がします。

Aくん:私は何カ月も社長やコンサルタントの方達に説明や教育を受けたことで理解しましたけど、社員やパートさんたちはかなり面食らったと思います。ですが、難しい話ではないんですよね。デジタルというと頭ごなしに諦めちゃう人もいますが、むしろ不便だったことが楽になることなのだと今は思っています。ですから苦手意識を持たないように、誰もが使っている『LI〇〇の業務バージョン』を、全社員・パートさんに入れる事からDXを始めるという行程は見事だと思いました。導入して四カ月過ぎましたが、今ではなくてはならないツールだと皆言ってます。工場内を『FREE WIFI』にするって言われた時には、そこまでやるの?なんても思いましたけれど。

ーいい傾向です。むしろここからなのですよ。私の野望は(笑)。 そして今年に入ってリモート就業の実験も始まりました。

Aくん:リモートって都会で流行ってるやつですよね?中小企業、製造業。その上、地方の我々からすれば、一番かけ離れた業務だと思っていました。でも社長がチャレンジするって言われた時、すでに私も覚悟はできていました。次はこう来るだろうな的な。

ーよくわかってくれていらっしゃる。で、Aくんは当社のリモート業務の第一号として1月8日に体験してもらいました。歴史に名を刻んだね。

Aくん:光栄です(笑)。自宅でオンタイムで通常業務をするというのは新鮮でした。でも…違和感はなくて、むしろあれ?仕事って自宅でも出来ちゃうんだって言うのが最初の感想です。もしかして昨年から積極的にZOOMの打ち合わせを増やしたり、コミュニケーション・ツールを導入した結果なのでは?とも思いました。いろいろな事を同時多発に始めるとパニックになったかもしれませんけれど、ゆっくりと身体に心に頭にデジタル環境が浸透してきた行程の結果なんだなと。

ー独りよがりで、慌てて推し進めてきた事で失敗もたくさんしてきた私ですから。とにかく全員が理解するまで焦らずじっくりと。でも諦めずにやり遂げる事ことこそが大事なことだと。社長として学んできた結果です。

Aくん:社長が言いだした時の“?”から、自分がリモートしている時の“!”という感情には、自分でも驚いています。おぉ!自分は最先端なことをしてるんじゃないだろうか?っていう。今までの1年以上の全ての行程が、こうして一本に繋がっていくというのは高揚感と同時に快感すら覚えました。
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